貫と いんにっさん 2
いんにっさん
下の画像 左 棒状の木材です
なぜ いんにっさん と呼ぶのか
昨日上げた 画像に 木材の寸法が書いてありますが
そうです
1寸2分x1寸3分の大きさの 木材だから
いんにっさん です
良く似た木材に
いんごいっさん または いっさんいんご
お分かりですよね
1寸3分Ⅹ1寸5分の大きさの 木材です
この二つの 木材は 私は主に 桟葺き屋根 の材料として使います
どんな屋根かは スイマセンが 「桟葺き屋根」 で検索してください
桟葺き屋根は 屋根に いんにっさん を1尺5寸間隔に打ち付け
それに板金工事をする 工法です
わかりにくいとは 思いますが 軒先から見た 屋根の断面です
黒線が 木材 四角が いんにっさん
青線が どぶ と呼ばれる板金部材
緑線画 合羽(かっぱ)と呼ばれる板金部材
のつもりです
木材は大工さんが 施工(もちろん 手伝いますよ)
青線の どぶからが私の仕事になります
どぶを加工して 現場で取り付け
合羽を加工して 取り付けます
大工さんの施工後 寸法取りです
屋根の 長さ(流れと呼びます)を測り どぶの本数を数え
どぶの幅を測ります
四角と四角の内側の寸法です
当然
1尺5寸間隔の いんにっさん 大きさは幅1寸3分
1尺5寸ー1寸3分=1尺3寸7分の はず
モチロン 学習してますよ 製材の過程で木材が少し小さくなるのは
実際に測ってみると 1尺3寸8分~1尺3寸9分 !!!!
いんにっさんを測ると 幅1寸1分強 高さ8分!!
全然違うじゃん
まさか 板金屋の小僧が 大工さんに
「木材違うじゃん」
なんて 言えるわけもなく 作業場に戻る
親方に
「いんにっさん なのに 実際は1寸1分強Ⅹ8分なんだけど どうなってんの」
聞いてみました
親方
「当たり前じゃん」
私
当たり前 当たり前 あたりまえ
一体何が 当たり前???
親方
おめえ 馬鹿だなぁ
木 ってえのは 痩せるんだよ
製材した時は 大体その大きさだったけど
その後木材の水分が抜けて 小さくなったんだよ
私
幅は何となく分かるけど 高さはそこまで 小さくなる?
4分も小さくなるかぁ
親方
実は ちょっと違うんだよ
あの木材は 40mmx30mm規格の 材木なんだよ
40mm=約1寸3分
30mm=約1寸
今は全部ミリ表示で出来てんだよ
30mmx40mmで製材して 水分が抜けて
あの寸法になったんだよ
私
じゃあ いんにっさん じゃないじゃん
親方
今は あれが いんにっさん なんだよ
今度 貫をよく見てみろ
ミリで表示してあるぞ
90x15 とか 90x13
て 書いてあるぞ 良く見てみろ
今では この いんにっさん 実寸法も
1寸2分x1寸3分ある木材も結構 流通しています
反対に おじいちゃん大工さんが
この いんにっさん 本当に 1寸2分と1寸3分
有るじゃねえか !!!
驚いているところを たまーに見ます
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