下葺防水材
一般木造住宅の場合 どんな屋根材で葺くにせよ
必ず 下葺材をまず葺きます
タッカーと呼ばれる道具を使い
ホチキス針の親分みたいな奴を
打ち 葺いていきます
この下葺材のことを
通称 フェルト や ルーフィング
と呼び 下葺材を葺くとも 呼ばず
フェルトを敷いてくる
ルーフィングを敷きに来ました
などと 話しています
この仕事を始めた当初は
屋根が葺きあがるまでの
仮の防水紙ぐらいにしか
考えていませんでしたが
ほどなく 屋根葺き工程中の
重要な 第一工程と考える様になりました
理由としては
下葺材の進化が大きく関係しているのが
大きな要因だと考えています
30年くらい前は 0.5mm厚くらいの紙に
アスファルトをしみこませただけのものが
主流でした
(勿論 最適な質の紙に最適な方法で
アスファルトを浸透させた物だと思います)
一本の重さは約17㎏
37平米敷けました
取り扱った印象は
少し厚めのなんとなく 油っこい紙
ですかねぇ
通称 17㎏(じゅうななきろ)またはフェルト
同時期に
原紙が少し厚くなり 紙質も
紙というより 薄いフエルトのようで
緑やグレー色に表面を着色され
粗いサンドペーパのような 仕上がりの
下葺材がありました
フェルトに比べかなりしっかりした材料で
安心感がある材料でした
通称 ルーフィング
この材料を使う様になったころから
下葺材への考えが変化してきました
ただ 一本の重さ20㎏に増量しましたが
敷ける面積は約19平米になり
フェルトの約2倍の材料が必要になりました
当時私は半人前以下の見習い職人でしたから
なぜこの二つの下葺材を使い分けるのかは
解りませんでしたが
予算だったり
屋根材の違いによる対応だったとのことでした
決定的に下葺材の印象が変わったのは
通称 ゴムアス
と呼ばれている 下葺材です
上の画像は商品名カッパ23と言う 下葺材の断面図です
上から 2層目と4層目に
ゴム改質アスファルト層と呼ばれる層があります
ここから 通称名がゴムアスと呼ばれる
所以だと思います
この下葺材の特徴は 釘を打ってもそこから
雨水が入らないと言われていることです
この下葺材を使った家の屋根の改装を
したことがありますが
(雨漏りではなく 増築のため)
屋根下地に下葺材がべったり張り付いて
はがすのに 苦労するほどでした
材料屋さんに聞いてみれば
「ゴムアスは 一夏過ぎると殆んど
そのような 状態になってると思われる」
との答えで私の下葺材への意識は決定的に
上記の通り変わりました
勿論 下葺材をあてにした
仕事はしていませんが
安心感は全く違いますから
フェルトは今では板金屋では
全く使われていませんが
ルーフィングはまだ使われいます
私は ゴムアスのみを下葺材に
使用しています
屋根材も進化していますが
下葺材も進化して もっと
すごい性能をもった製品もあります
やっぱ メーカーの研究者や開発者は
すごい人たちです
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