入母屋 片流れ はかま腰 屋根
片流れ屋根
この10年くらいで急に
多くなった屋根です
見た通り
一番単純な形をした屋根です
他の屋根に比べて
緩い勾配の屋根が多い様に思えます
以前は住宅ではなく
工場や倉庫の屋根がこの屋根形状に
していたため 私にとっては
町工場の屋根
の印象が強く残っています
屋根の高い方を道路側に向ける形で
工場を建設し
屋根の下に看板を掲げる
又は 高くなった屋根側を活用して
開口部を大きくとる
それ以外 この屋根を選ぶ理由が
解りません
外壁の面積はかなり多くなり
金額的にも不利な
屋根形状だと考えています
今 住宅を建てる際
デザインも重要な要素に
なっていますが それ以外
この屋根のメリットを
感じたことはありません
はかま腰屋根
私は半切妻屋根と呼んでいます
バブルの頃はとても多く使われましたが
最近では この屋根形状で建てている
住宅を私は見たことがありません
あの頃の流行の形だったような気がします
デザイン性以外何の利点があるのか
あえて 雨漏りの不安を増やし
わざわざ この形にする意味が
私にはわかりません
ほんの少しの三角形の屋根が
意外と手間がかかり
外壁面は切妻屋根と
殆んど変わらない屋根形状
屋根職人にとって
ナントも 不思議な印象の屋根です
入母屋屋根
お寺や神社にとても多く使われている
屋根形状です
私の住んでいる地方では
住宅でもこの形状の屋根が
結構使われていて
かなりの数 仕事をさせて
いただきました
雨漏り対策の事を考えると
この屋根が 一番最悪だと
感じています
日本の伝統的な屋根形状
複雑な形をした屋根
古くからこの屋根の
雨漏り対策のため
板金屋も瓦屋も
数多くの工夫をして
この屋根を葺いてきたのだと
思います
その技術や技能 経験が伝わり
受け継がれ
他の屋根形状にも応用されて
今の技術 技能があるのではないかと
私は考えています
金額的にもかなり掛かる屋根ですが
この屋根形状を選ぶ方は
余裕がある方が多く
建築費用だけで
一億を超える家も珍しくありません
屋根屋だけに限らず
この屋根形状の家は
全ての職人の「腕」が試される
家だと思います
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