金属屋根の素材2

②ステンレス


ステンレスにもさまざまな 種類があり合金ゆえ成分も違い金属組織も違います

そこからお話するととても長くなり あまり意味がないのでやめときます

で 屋根用ステンレスは SUS304 18-8ステンレスと呼ばれているものが

ほとんどです

私たちは通常屋根用ステンレスを ステン とか ソフテン とよんでいます

画像の色見本にも ソフテン と書いてますね 商品名かもしれません


この ステン の印象 特徴

価格は ガルバの約1.5倍から2倍弱 考えてしまいますよねぇ

扱った時の印象は 切りにくい  

今は 良いはさみ や良い切断機があるので それほど苦労はしませんが

前は ステン屋根の現場があると 毎日はさみを研ぐようでした


住宅の屋根には 通常 0.3mmの厚さのステンを使います

ガルバに比べ 0.05mm薄い そしてメッキをせず 塗装がしてあるので

軽い 材料を一度にたくさん持った時に特に感じます


曲げたり折ったりしたときの印象は 板厚の関係もありますが

ガルバよりは折りやすい感じがします

勿論 ハゼ が外れてしまうようなことは 有りません

素材自体の 張り はガルバほどは強くなく 

しわ が出ることもあります(屋根を見上げても まずわかりませんが)


このステンの最大の特徴は 非常に錆びにくい 事だと思います

(メーカーの方は 錆びない とは言いません)

海岸に近い建築現場などでは かなり高い割合でこの素材を使います

引き渡し後 何年もたって屋根を点検してみても 

錆びを見つけた事は一度もありません

私個人の印象ですが 塗装もガルバより良い物のような 気がします

家の印象を変えるために 再塗装した話は聞きますが 

新築時の塗装が剥がれて 再塗装した話は 聞きません


ただし 色見本の右下にある カッパソフテン ほ

少し違います 銅みたいな色をしていますが

ステンレス本体に 銅をメッキしたものです

他のステンは 着色ですが これだけは メッキ仕上げです

この銅メッキがちょいと曲者で 屋根を葺きあげた時は 

とてもきれいなのですが10年から15年くらいで 

メッキが剥げてしまいステンの地金が出てしまいます

でも まず錆びませんけどね


錆びにくいという特徴は 何も海のそばの家 だけのメリット

だとは 私は考えていません 

塗装が強く 錆びない素材は

屋根のランニングコストが とても低いからです

家を建てて30年

ガルバなら 2回から3回は屋根の再塗装をするかもしれません

屋根の保守のために塗装をする金額を考えると 

建築時から30年経た時

屋根にかかる総金額は ステンのが安いと考えます


何より 「うちの屋根は錆びない 何もしなくても大丈夫」は

数十年間暮らす家の 一番の安心感になると思います


次に つづきます

 





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